水彩画　ワークス 8－3　f 8号（45.5✕38 cm） こう言った種類の、具象を連想させる要素が片鱗もない、純然たる抽象画というのは、現代の日本にはほとんど継承されていません。 海外展中心に始まった彼女の画歴(バーミンガム、リヨン、上海美術展など)は、主に抽象画から注目を集め、評価されて行きました。面白い事に上海美術展なども、民族的伝統的な表現スタイルというよりはむしろ、抽象的幾何的な近代的スタイルのものが、より明快に好まれる傾向にあって、それが幸いしたようです。 ヨーロッパでフォートリエ、クレ－、エルンスト、ピカソのキュビズムなどによって確立されてきたアンフォルメルというジャンルですが、主にアメリカで、サム・フランシス、ポロック、マーク・ロスコなどによって、より力強くダイナミックな発展を遂げて行きました。 日本の絵画というのは、形（線）であればどこまでも精巧を究めて行ける－ただし色彩の調和は忘れられる。逆に、色彩を主に氾濫させれば、有機的な構成は忘れ去られる。そういうことで、どうしても、純然たる抽象は敬遠される傾向があります。 参考:若松愛子　　美術年鑑最新19年版、342頁ー水彩部門で30位ぐらい(現役活動中のみ)。 標準価額号あたり78000円。 額装　　真筆証明付き ★第23回公募・風展　大賞受賞記念「若松愛子　個展」( 2019年5月14日～19日、画廊主催、決定です。滋賀県草津市大路1-7-1タワー111 ギャラリー風の門)